タンパク質が不足すると太りやすくなる!?
ダイエットなどの取り組みで、まず挙げられるものといえば多くの場合「食事制限」だと思います。
そこで今回は食事制限の際に「タンパク質」を抜いてしまうといけない理由をお伝えしたいと思います。
その前に、まず食事制限の際にヒトのカラダの中では、どのような変化が起こるかを知る必要があります。
空腹になると血液中の糖の量(血糖値)の低下が起こりますが、そこから血糖値を一定に保つために体内では様々なホルモンが働き始めます。
そのホルモンの一つが、筋肉を分解して「アミノ酸」に変換し、エネルギーとして使われます。
ここでタンパク質が体内に入ってこないと、新しい筋肉を作ることができないため、筋肉がどんどん分解されて血中に「アミノ酸」として放出されてしまうのです。
筋肉は本来、体を動かしたり、姿勢を維持したりする働きがある以前に、「基礎代謝」を上げるという重要な役割を担っています。
基礎代謝とは、体温維持や心臓や肺などを動かして生命維持を担うための必要不可欠なエネルギーのことです。
1日の消費エネルギーの主な内訳は
「基礎代謝」が6〜7割
運動に伴う代謝(身体活動時代謝+非運動性身体活動時代謝)が2〜3割
食事に伴う代謝(DIT)が1割の3つです。
さらに基礎代謝量が使われている内訳を見ると、全体の約20%を筋肉が消費しています。
このため、食事制限ダイエットで、全身の筋肉が減ってしまうと基礎代謝も低下して、結果として太りやすくなってしまうのです。
逆に言うと肝臓や脳などの臓器は鍛えることができないため、
基礎代謝を上げるのであれば「筋肉」を鍛える・筋肉量を増やす・維持する取り組みが必須なのです。
筋肉が減ると体力も減り、体温も低下するため免疫力の低下にもつながります。
そして、なにより筋肉が減るとボディラインもぼんやりとしてしまい、理想の体型からは遠ざかってしまうのです。
この悪循環にならない為にも、仮に食事制限を行ったとしても決して「タンパク質」を抜かないように心がけましょう!
余談ですが、私の院の方では「ファスティング」のサポートを行っていますが、以前はファスティング期間中はタンパク質の摂取を制限していました。
ファスティング期間を過ぎれば、当然体重が下がるのですが、リバウンドもあったり、中・長期的な視点で見た時には逆に太ってしまった方を何名か見てきました。
このことから、現在はその反省も踏まえプロテインの摂取をしながらの「ファスティング」を実施しています。
まとめると
人は基礎代謝が働いている以上「タンパク質の摂取を怠ってはいけない」と言うことです!